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 鳥の演劇祭も今回で9回目です。最近とても盛んな地域での「芸術祭」の一つです。全体状況として、地域=地方でアートに関する諸々が盛んになるのはいいことだと思います。東京にしか「芸術」がなかった状況を変えようとするのは、大きな意味があります(本当に地方に芸術がなかったか、本当に東京に芸術があったか、それはいったん置きましょう)。
 けれど、その芸術祭が、東京のミニ版あるいは劣化版になっていないか、あるいは地方の芸術祭という型にはまっていないか。自戒を込めて考えます。今年の鳥の演劇祭は、9月にBeSeTo演劇祭を開催した関係で、例年より遅い11月になり、開催規模も小さくなっています。参加作品も「地域」のものばかりです。が、思いとエネルギーがあるものばかりです。他では観られないようなものばかりだと自負しています。2008年からの鳥の演劇祭の継続開催の成果として、是非是非「9」にご期待ください。
(鳥の演劇祭プログラム・ディレクター中島諒人)