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鳥の劇場2020年度活動テーマについて

2020年度活動テーマ「感じる、でもわからない。言葉、言葉。そこに言葉を与えたい。」

 

いろんなことが起こっています。どう受け止めたらいいかわからないいろんなことが。不安になり、不快になります。そしてモヤモヤとアイツがやって来ます、空気です。考えるのをやめろと迫ってくる。長いものに巻かれれば、誰かに怒りをぶつければ、敵を見つければ楽になる。でもどんな不安の中でも窓を開けて一人で立ちたい。不安の宙ぶらりんに耐える力が欲しい。よき光に向かって歩み続けたい。支えてくれるのはやはり言葉。自分の言葉。「感じ」をなるたけ正確に言葉にする。それがあれば杖になる。もう少し一人で立っていられる。

演劇は言葉でできています。優れた作家が孤独の中で不安に耐え、それに自分なりの解釈や希望を見出したその苦闘の過程が戯曲として結晶している。過去の困難や混乱の中でもみにもまれた言葉を、舞台の作り手が今の状況を踏まえてさらにしっかりもんで、観る人に差し出し、それぞれの中にそれぞれの言葉を生み出す場、それが劇場です。上演作品だけでなく、大小さまざまな事業を通じて、全体と細部を通じて、大人だけでなく子どもたちとも、障がいのある人たちとも、劇場だけでなく教育現場でも、過程を大事にしながら本質的な成果を積み上げていきます。よき未来に向けて。

2020年4月

鳥の劇場

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