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<3月2日ライブ配信>『とある村』リーディング公演/日韓共同プロジェクト「演劇で編む『共に生きる』」

鳥の劇場では、今年度から新しい事業に取り組んでいます。

事業の名前は「共生社会東アジアモデル構築事業 演劇で編む『共に生きる』」

 

この事業では、国境の壁を超えて、障がいのある人たちと一緒に作品創作をします。その作品創作の過程を通じて、それぞれの国での障がいとの付き合い方、その学ぶべき点や改善すべき点をお互い見つけ合い、より良い共生社会のあり方を構築することを目指します。

【韓国編の上演ライブ配信は3/5 19:00より こちらをクリック!】

日本編 韓国語字幕の配信はこちらをクリック

한국어 자막 라이브 방송은 여기를 클릭해 주시면 됩니다.

当日パンフレット

『とある村』当日パンフレットはこちら(PDF、12枚)

당일 웹전단지

今年度の内容

初年度の今年は、韓国の国立大学「韓国芸術総合学校」との共同事業の形で実施。

当初は日韓両国の障がいのある方・ない方と一緒に、一つの作品を作ることを計画していましたが、新型コロナウイルス感染症のため不可能な状況となりました。

ですが諦めず、今年は日本と韓国それぞれに、同じ脚本を使って別々にリーディング作品を作ることにしました。

その作品を、ネット配信にて発表します。

 

公演チラシはこちら

作品について

韓国の劇作家イ・ヨンジュ氏に、この事業のために「とある村」という戯曲を書き下ろしてもらいました。

「とある村」あらすじ

物語の舞台である「とある村」では、卵がとても大切な食べ物となっている。村人たちは卵を食べて働く意欲を湧かし、毎日それぞれの仕事をこなす。しかしある日、鶏が卵を産めなくなってしまった。獣医師によると鶏がうつ病になったらしい。はじめ村人たちは鶏を心配するが、卵が無いストレスから仕事も満足に出来なくなり、次第に村全体が不安定になっていく…。

劇作家:イ・ヨンジュ

【プロフィール】

2010~2015年、障がい者劇団「エイン」で演出家として活動。劇団「エイン」とはその後も2年に1度のペースで作業をしている。

2012年「障害、第3の言語で語る」構成・演出。俳優それぞれが作成したライフストーリーとインタビューや討論などを通して構成した作品。個人の具体的な生活から障害を見つめる過程を扱う。

2015年からは、一人劇団「電話ベールが鳴る」を旗揚げ、作・演出を担当している。労働や女性の話に興味を持っており、構造(社会)の中の個人に注目し、作業を続けている。

 

日本語版脚本翻訳:イ・ホンイ、田川智子

「とある村」日本編

日本の演出家もりながまこと氏と、奈良県の福祉施設「たんぽぽの家」のみなさんが創作しました。

 

【配信日時】3月2日(火)13:30開演

鳥の劇場のyoutubeチャンネルで配信します。

※日本語字幕&日本手話付きの配信、韓国語字幕付きの配信をそれぞれ行います。

メンバー

演出家もりながまこと

【プロフィール】

奈良で活動している演出家。2000 年ごろより、障がい者との演劇創作を模索し始める。現在は劇団くらっぷ ( 知的障害のある方たちが役者をしている劇団 ) の演出をしながら、精神障がい者や高齢者介護 の現場に従事している。

 

【公演に向けて】

私たちの「とある村」は障害のある出演者のみで構成されています。身体の動きや声がとても微細な人や、字を読み取ることが得意でない人、そして発声がとてもゆっくりな人たちです。同じ身体の人は一人もいません。みんな違います。身体の在り方がそれだけ多様であるということは、それだけ“言葉がある”ということです。今回の韓国の演劇人の人たちとの日韓共同制作で感じたことは、“障害”という言葉が持つその本質的な問題は、国境を越えて同じだと感じたことです。このリーディング作品は、その問題を乗り越えるためのヒントのようなものについて、演劇という表現から疎外されている人たちからの演劇的提示です。それはわずかなともしびかもしれませんが、観る人ひとりひとりの表現する力、生きる力になれば幸いです。本作品は、稽古を重ねて記録した音声や映像に、本番で演じられる出演者の演技を重ねながら、インターネットを通してライブ映像で観ていただきます。コロナ禍の中、演劇から、皆さんのこころに光が届くことを願っています。

 

出演 「たんぽぽの家」のメンバー

田井克典
本田律子
山口広子
下津圭太郎
河野望
たーやん
大西照彦
河口彰吾

スタッフ

演出助手:佐藤拓道、蔵元徹平

 

メンバー紹介動画

「とある村」韓国編

韓国の演出家チョン・ソンギョン氏と、韓国の障がいのある人・俳優・一般の方が創作しました。

 

【発表日時】3月4・5日 20 :00〜

※配信のページや詳細は、決まり次第お知らせします。

演出家 チョン・ソンギョン

【プロフィール】

1988年生まれ、ソウル出身。劇団スペースモンキー主宰。

ソガン大学哲学科卒業。大学在学中、演劇サークル「ソガン演劇会」で演劇活動を始める。韓国芸術総合学校演劇院演出科専門士課程在学中。(2017年から)

演劇やミュージカルなど舞台芸術の様々なジャンルに興味を持ち活動している演出家。

 

出演

カン・ボラム

カン・ヒチョル

キム・ボムジン

ホン・ソヌ

アヌパム

カン・ソジャ

 

スタッフ

通訳/翻訳:イ・ホンイ

ドラマターグ:キム・ヒョンジ

 

メンバー紹介動画

 

 

主催者より

韓国側オーガナイザー:韓国芸術総合学校

「とある村」プロジェクトは、韓国芸術総合学校演劇院の「主なき土地」が鳥の演劇祭に招聘されたことから議論が始まったものである。 当時、「鳥の劇場」は、BeSeTo演劇祭の一環として大学交流を企画した。 そこに私たちが招聘されたというわけだ。 韓国芸術総合学校と鳥の劇場はMOUを締結し交流していく事を約束した。 民間劇団と国立大学の交流協定は稀な事である。
「障がい」をテーマに「とある村」プロジェクトを進めることになったことは何よりも嬉しい。 障がいは条件ではなく芸術の豊かなテーマだ。 最近では、狭義の「障がい」という概念に縛られるより文化の多様性の構図の中で新たに定義をしようと試みている。 障がい者だけでなく、障がい叙事、障がいのある人とない人のコラボレーション、障がいのある観客のために作られた演劇などを包括して、包容的芸術(inclusive arts)に再構成しようという意見もある。 伝統的な演劇美学の概念を覆す美学的可能性を示してもいる。 「とある村」プロジェクトがその可能性を見せてくれたらと思う。 ひいては、貿易摩擦で冷え込んだ日韓関係の改善の小さなきっかけにでもなってくれれば、それ以上望むものは何もない。

 

日本側オーガナイザー:鳥の劇場

韓国芸術総合学校と、「障がい」という今日的なテーマで共同事業ができることを光栄に思う。今年はコロナ禍のため、直接会っていっしょに演劇作品を作るという当初の予定は変更せざるを得なかったが、ビデオ会議や映像のやりとりなどを通じて、ていねいに日韓双方の状況を共有できたことは、逆にこの大きなプロジェクトの始動のためには良かったかもしれない。何しろこの事業は、日本と韓国というとかく壁ばかりが意識されがちな関係の中で、演劇の創作を通じて障がいという壁を超えていろんな人が共に生きることの豊かさを発見し深めていこうという壮大なものだ。けれどその壮大さにも関わらず、着手してみてすぐ分かった、このコラボは生きることや表現することの根本に人を立ち帰らせる力を持っている。リモートの交流を通じても、本質的な果実をすでに生み始めている。

 「とある村」プロジェクトのネットで公開している映像、リーディング上演、トークなどを通じて、今回生まれた可能性の芽を是非多くのみなさんに知っていただきたい。現代生活の中で我々が忘れがちな、他者への優しさや寛容さという人間の本性について、心の深いところで何かを思い出させてくれると思う。(鳥の劇場芸術監督 中島諒人)

 

問合せ先

特定非営利活動法人鳥の劇場

電話・ファックス/0857-84-3268

info@birdtheatre.org


文化庁委託事業 令和2年度障害者による文化芸術活動推進事業(文化芸術による共生社会の推進を含む)/「共生社会東アジアモデル構築事業 演劇で編む『共に生きる』」

主催:文化庁、特定非営利活動法人鳥の劇場

制作:特定非営利活動法人 鳥の劇場

韓国編主催:韓国芸術総合学校

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