1930年代。アメリカ・セントルイスの裏町に暮らすウィングフィールド一家。華々しい過去の思い出を忘れられずにいる母アマンダ。内気な性格で、ガラス細工の動物を心の拠り所にしている姉ローラ。家を出た父親の代わりに日々の労働に追われながら、外の世界に出ることを夢見ている弟トム。
ある日、ローラの将来を心配するアマンダに頼まれて、トムは会社の同僚ジムを夕食に招待する。
トムが語る、もう取り戻すことのできない、家族の「思い出」の劇。
作:テネシー・ウィリアムズ
演出:志賀亮史
翻訳:崎原麗霞[中国語] キム・ユビン[韓国語] 松岡和子[日本語]
出演:王一楠(上海話劇芸術センター) チョン・ナム 中垣直久 竹内大樹
演出助手:村上梓
照明:高瀬勇佑、飯塚亜弓
音響:山際一輝(有限会社現場サイド)
舞台美術:石井幸一(鎌ヶ谷アルトギルド)
衣装:増川智子
音楽:園田容子
ガラスオブジェ(ユニコーン)製作:穂坂英樹
ドラマトゥルグ:キム・ユビン
日韓通訳:キム・ユビン
衣装メンテナンス・日中通訳:陳彦君
制作:中島佳子 西尾祥子(arts knot)
協力:百景社
アメリカのある家族、ウィングフィールド家のことを日中韓の俳優陣と共に上演してみようと思います。3カ国の俳優が演じるので、それぞれの話す言語はバラバラです。「家族」なのに、と思う方もいるかもしれません。けれど、仮に言葉が通じ合っていたとしても、私たちは、本当に「家族」同士、分かり合えているのでしょうか。むしろ近いからこそ、言葉が通じるからこそ、分からなくなることもあるんじゃないでしょうか。
近くにいても、それぞれ全然違う世界を見ていて、すれ違ってしまう。それこそ相手の話す言葉が分からないのと同じくらい、相手のことがわからなくなる。それでも、相手にわかってもらおうと、私たちは言葉を紡いで、時に傷つけあってしまう。
そんな家族の姿を、「分かりたい」「分かってほしい」ともがく人間の姿を、3カ国のチームで描けたらと思っています。
志賀亮史
志賀亮史(しがあきふみ)
演出家。百景社代表。2000年に劇団「百景社」を旗揚げ、以後ほぼ全ての作品で演出を行う。
劇団「百景社」の名の由来は、古典作品や文学作品を様々な角度から読み直し、現代に新たな景色を創造することを目指すという思いから名づける。旗揚げ当初は、拠点である茨城県を中心に野外公演など劇場外での上演を多く行なう。2009年に利賀演劇人コンクールで優秀演劇人賞(演出)を受賞後、日本各地や時に海外での上演も行うようになる。2013年に茨城県土浦市にアトリエを構えてからは、自身の作品創作以外にも、さまざまな舞台作品を招聘するなどの活動も行なっている。
一般財団法人地域創造リージョナルシアター事業2024-2026派遣アーティスト。2023年より、三重県津市を中心に毎年秋に行われているイベント「MPAD」プログラムディレクター。
主な演出作品に太宰治『走れメロス』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、シェイクスピア『ロミオとジュリエット』『夏の夜の夢』『麦克白!맥베스!!マクベス!!!』(日中韓三カ国国際共同制作)、カミュ『誤解』などがある。