黄泉の旅路で出会った3人の魂が、互いに非難し合いながら争っている。彼らは閻魔大王に何が正しくて何が間違っているかの判断を乞おうとするが、 閻魔大王が不在だったため、書記官が代わって審理を行い、彼らに死に至るまでの出来事を再現し、自分たちがどのように死んだかを語るよう命じる。
その運命の日、新婚の夫妻は散歩に出かけ、商人のふりをした強盗に出会った。盗賊は学者である夫を竹林に招きこみ、妻を罠にはめた。しかし、竹林に入った後について、3人はそれぞれ全く異なる物語を語る。
彼らの証言を聞いた書記官は、貪欲、怒り、妄想という3つの言葉を書き記す。彼らの運命は、自らの思考と欲望によって形作られたことを示唆している。しかし、真実は依然として不明のままで、竹林を吹き抜ける風のように消え去っていく。
原作:芥川龍之介『藪の中』
出演:唐榮 呂佳 王鑫 束良 周瑩 呉佳輝
演奏:施成吉 王凱 楊嘉銘 苑廣智 辛仕林
舞台技術:張泉 王傅傑
江蘇省蘇州昆劇院
江蘇省蘇州昆劇院は、かつて江蘇省蘇崑劇院と称され、昆劇の純粋な古来の伝統様式を大切にしながら、数十年にわたり独自の風格と特色を築き上げてきた劇院である。これまでに数多くの賞を受けている。
同院は、芸名に「継」「承」「弘」「揚」「振」といった字を持つ4代にわたる100名以上の俳優を育成してきた。芸術的・人的資源を戦略的に活用し、協働プロジェクトにも取り組むことで、中国の文化遺産としての昆曲を効果的に守り続けるだけでなく、『青春版牡丹亭』『長生殿』『玉簪記』『西施』など、革新的で高い評価を得た大規模な昆劇作品も数多く生み出してきた。